個人的に気になるところだけの、寿司の歴史
ついこの間、小僧寿しの経営が超やばいというニュースをみた。
(下のニュースは、小僧寿しが凋落した経緯として一番しっくり来た内容)
ライバルと明暗 栄華を誇った「小僧寿し」だけが大きく苦戦した理由:イザ!
「あれ、小僧寿しって知ってるけど行ったこと無いなぁ」
そう思い、小僧寿しを結構調べた、
そしたら、寿司の(特に経営的な面での)歴史が気になった、
寿司の歴史で、自分にとって重要な部分だけ洗い出してみた。
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●江戸後期 江戸にて握り寿司が誕生
江戸後期といえば、現代にも残るようなグルメがたくさんできた時代である。
物流も安定し、江戸であれば新鮮な鮮魚が手に入れやすくなった時代でもある。
そこから握り寿司が誕生。
当初は、屋台で食べるファストフードみたいなもんだったらしい。
これはよく知れ渡っていることだ。
●(いつ?)ファストフードとしての寿司と、職人が作る寿司の差別化
調べてもわからなかったが、いつの間にか「安い寿司」と「高い寿司」が出来上がる。
まあ、そばも同じように「屋台の安いそば」「職人が作るいいそば」と別れたから、同じようなもんだろう。
恐らくだが、このあたりから既に「寿司職人として稼ぐなら修行をするべし」という概念ができたんだろう。
●明治時代 冷蔵庫ができる
工場で作られた氷を、保温性の高い箱に突っ込んで食べ物を冷却するものが出来た。
これにより、鮮魚をより長い期間保たせる事ができるようになった。
これも恐らくなのだが、職人と呼ばれる人がいる寿司屋には必須アイテムとなったのではないか。
なお、電気冷蔵庫が一般家庭に普及するのは1960年半ば以降である。
●戦後 屋台の寿司禁止
高度経済成長期となったとき、衛生的な理由からやっすい屋台の寿司が法律で禁止される。
恐らく(予想多すぎ)、このとき以来、寿司は職人が作る高級なものという概念がごく当たり前になったんだと思う。
WW2直後から既に寿司は安いものではなさそうだが。
(そもそも米が高い・・・)
●概ね同時期 回転寿司と持ち帰り寿司の誕生
大阪にて、1958年に回転寿司が誕生。もっとも、回転寿司というものが普及するのはずっと後。
ほぼ同時期に、小僧寿しの原型となる店が誕生。
持ち帰りができる安価な寿司である。
まあ、これも普及するのはもっと後。
つまり、この時代においては「寿司は高いもの」というのが一般的な認識であり、回転寿司も小僧寿しも、異端な何かくらいだったんだろう。
両方とも、世間へ普及をさせるために必要な知識・技術もなかった。
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●1970年代 小僧寿し成長時代
「寿司は高級なもの・特別な日に食べるもの」という一般人の概念と「安価に持ち帰りができる寿司」である小僧寿しがマッチする。
フランチャイズという知識と技術を得て、小僧寿しがめっちゃくちゃ強くなる。
もはや小僧ではない
●同時期 かっぱ寿司が現れる
ある意味、回転寿司の原型とも言える。
しかし、まだまだ弱い。
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●1980年代 小僧寿し最強
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1980年代には直営店、フランチャイズ加盟店合わせて2000店舗を数え
by wikipedia
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めっちゃ強い。
家庭で食べる寿司といえば小僧寿しといってもいいくらいになる。
●同時期 スシローが出来る
これがまさか、業界NO.1をとるとは。
●同時期、京樽が盛り上がる
こちらも持ち帰り専門。
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●1990年代 小僧寿し凋落
小僧寿しが悪かったんじゃない。バブル経済を経て、競争が激化したのだ。
●同時期、かっぱ寿司最強になる
・安い!
・廻ってる!
以上だ!
これが強いのなんの。
●同時期、宅配寿司専門「銀のさら」ができる
もう、店舗に行って持ち帰る必要ないよね。
●同時期、スシローも盛り上がってくる
●同時期、デパートでも寿司が
●同時期、スーパーでも
●同時期、京樽
●同時
WW3かな?
どこでも、回転寿司の店でも持ち帰りができる。
安く持ち帰りという強みがあった小僧寿しの居場所がない。
●2000年代以降
・100円回転寿司業界が非常に盛り上がり、勝手にかっぱ寿司が自滅しそうになるが、なんとか復活
・スシロー強い。
・一方、高級+回転寿司(実際に廻っているのは皿だけ)というのが普及
・ガチ高級店や、近所に親しまれている寿司屋は健在
・一方、高級に見せかけただけの大したこと無い寿司屋は自滅
・SUSHI文化が海外にも広まる。
・小僧寿しは瀕死。事実上の死亡。
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以上、自分にとって、寿司の歴史で重要なところをピックアップ。
若干は自分の予測を入れてしまっているが、概ね間違っていないだろう。
もし明らかに間違っているところがあれば、コメントでツッコミでも。
なんにせよ、大衆に向けた寿司というのは、1970年以降ダイナミックな変化があったんだということがよくわかった。
面白いね。
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追記
小僧寿しチェーンはラーメンチェーンの経営もしたことがあるらしい。
その名も「麺や小僧」。
ラーメンなら楽に儲かるだろwという浅はかな考えからやったとしか思えない。
実際、売りにしているラーメンはとんこつラーメンを模したなんかであったらしく、話題性に乏しくリピーターもできなかったようだ。
すぐ閉店。
素人でも理解しやすい、事業の失敗例。